食洗機の思わぬ効果
引っ越しの際に後付けの食洗器を導入した話を以前に書きました。
その後、半年以上使ってみてのレビューを書こうと思います。
結論から言うと、「食洗器は買い!」これは間違いありません。
ただし、今回は食洗器の機能そのもののレビューというよりは、食洗器を導入したあとの我が家の変化が中心になりそうです。
1.夫が食器洗いに積極的になった
引っ越し後、数か月たったところで、私が妊娠しました。
引っ越し時に、食洗器、ドラム式洗濯乾燥機、お掃除ロボを購入し、仕事探しもやめた私の家事の負担は、それらをご自分でしながらお仕事もされている方に比べると格段に少ないとは思うのですが、それでも妊娠初期の体調が安定しない間は、少しでも家事負担を減らしたいもの。
とは言え夫は家事が大の苦手で、何かやってくれても私から見ると仕上がりがどうも中途半端に見えてしまい、結局自分でやり直すこともよくありました。
ところが今回私の妊娠がわかると、夫が食事の後片付けを積極的に引き受けてくれるようになりました。それも、自発的に。これは、まぎれもなく食洗器効果だと思います。
夫も仕事帰りで疲れているとは思うのですが、それでも、テーブルの食器をシンクに持って行って、軽くゆすいで食洗器に立てるだけという手順のシンプルさが、何とか彼を動かしてくれているんだと思います。(もちろん、夫のおもいやりの気持ちが一番最初にあって、それにはとても感謝しています。)
今では、タイマー設定も覚えて、電気料金の安い時間帯に食洗器が動き出すようにするなど、完全に使いこなしています。
もともと食洗器の購入は、私の仕事が無事に見つかって働き始めた後の家事負担を減らすためだったのですが、妊娠がわかって仕事探しを中断した今も、初期の目論見以上に私の家事負担を軽減してくれています。
ありがとう、食洗器。
そして、何よりもありがとう、夫よ!!
2.夫の家事に対する私の目線も変わった
夫が食器の片づけをしてくれるようになったのは、食洗器で簡単に洗えるということもありますが、どうも他にも理由があるような気がします。
そしてそれは、突き詰めていくと私自身の態度だったのだと思います。
夫がこれまで家事を避けてきた、または苦手だと感じてきた要因は、疲れていて時間が取れない、手順を覚えるのが面倒などの家事そのものへのネガティブな感情の他に、私が夫の家事に細かく口出ししすぎていたこともあったのだろうなと思うのです。今になってみれば。
先ほども書きましたが、私は夫の家事の仕上げ方をどうも中途半端だと感じてしまい、もうちょっとちゃんとしてほしいと注文を付けたり、夫が間違いを犯さないようにほぼ監視に近い「見守り」をしたりと、結構口出しをしていました。
はい。夫の自発的な気持ちを萎えさせる、かなりウザイ妻でした。
一方、食洗器を使った食器洗いは、一番大事な「洗い」の部分を機械がやってくれるので、私のお小言が一切なくなりました。
そういった心理的負担の軽減も、毎日食器洗いを続けられるモチベーションになっているのかもしれません。
誰だって、楽しく家事をしたいですもんね。
3.家電本来の存在意義について考えた
家電というものを、そこそこまとまったお金を払ってまで買うのはなぜか?と考えたときに、一番に思いつくのはやはり「家事負担の軽減」です。
自分でするよりも速く仕事を終わらせてくれる。自分がいないときに何かをしておいてくれる。そういったメリットを感じて人は家電を買います。
確かにそれは正しいのですが、私は今回の経験を通して、もっともっと深いところでの家電の存在意義を実感しました。
それは、「家電は家族関係の質も高めてくれる」ということです。
え?ちょっとクサいセリフだって??
でも、本当にそう感じたんです。家電がある一定の仕事をやり切ってくれることで、誰がやっても家事の仕上がりのレベルが一定に担保されます。そうなれば、「我こそは我が家の家事マスターなり!」と思っている家族のメンバーがいても、他の人の家事に口出しをしなくなります。仕上がりが悪いのは家電の責任になるんですから。そうなると、家事にまつわる家族間のギスギスした会話は減るでしょう。
一緒に住んでいて、毎日顔を合わすなら、お互いに楽しくあったほうが絶対にいいです。ギスギスなんて誰の得にもなりません。
そもそも、家事のやり方や達成度合いに正解なんてないのですから、私流を押し付けて、それに合わない結果を返されるとイライラしてしまうことが、どれだけ無意味かにも気づかされました。
ですから、たとえ夫の家事のやり方に満足がいかなくても、もう口出しもしないし、文句も言いません。むしろ、やってくれたことに対して素直に感謝できるようになりました。
さらに、助け合うことの意味も再認識させられました。
例えば、意地の悪い目で見れば今だって夫のアラ探しはできます。食洗器に入らずに夫が手洗いした大きな鍋に、こびりつきが残っていていたとします。
ここで「また洗い残してる!結局、二度手間なんだよね」と思っていたこれまでの私は、まだまだオシリが青かったなと思うのです。せっかくやった仕事の小さなミスを指摘されて怒られるなんて、職場だけで十分。家の中では、もっと助け合いの気持ちをもって、「つけ置き洗い以上のところまで進めておいてくれた」と思ったほうが、お互いにギスギスしないで暮らせます。
やらなかったことをマイナス評価するのではなく、やってくれたことに素直に感謝する方が、自分自身も心穏やかにハッピーになれます。
ね?確かにちょっと大げさですが、家電は家族にギスギスした空気がはびこらないように頑張ってくれているでしょう?
最期のほうはちょっと話が飛躍してしまったようにも思いますが、まあ、それくらいに食洗器を買ったことに満足しています。
そういう意味で、食洗器は「買い!!」です。