丁寧になど生きられぬ

ざっくり暮らす お気楽子育てライフ

親になって納得した謎ルール

子供の頃読んでいた本って、大人になっても忘れられないものがありますよね。

時々ふと思い出して、その言葉に助けられたり、言葉の意味をもう一度考えてみたりと、児童書の言葉って自分の中に深く残っているんだなと驚くこともあります。

でも、いい意味で心に残る言葉もある反面、「何でこんなことを言うんだろう?」「どうしてこんな展開になるんだろう?」「そんな人いる!?」みたいなモヤモヤが心に残ることもありませんか?

 

私はあります。正確には「ありました」です。

過去形になったのは、自分が親になって、コロナ禍も経験して、あの言葉はきっとこういう背景から発せられたんじゃないかな?と思えるようになったからです。

 

その言葉というのは、

「食事中、子供は大人に話しかけられるまで喋ってはいけないよ」

と言うものです(笑)

 

一字一句は覚えていませんが、確かこんな感じのことを父親が娘たちに言っていました。

設定は、アメリカ開拓時代。幌馬車で西へと向かう家族の物語でした。たぶん大草原の小さな家だったんじゃないかな?

当時、小学生だった私は、「お父さん!なんでこんな酷いこと言うんや!子供たちが可哀想すぎる!」と激おこでしたが、今になると分かります。

 

このルールを作った人は、間違いなく天才です!

 

まず、開拓時代の子たちは、学校に行っていません。荒野を開拓している段階では自治体がないので、その地域に学校も幼稚園も保育所も存在していません。(←恐ろしい) よって、子供たちは一日中家にいます。コロナ禍と違い、リモート授業も、自粛ムードもないので、家か家の周辺で、ずっと騒がしく遊んでいたはずです。

親は、遊ぼうと呼ばれ、ケガをしては呼ばれ、お腹が減っても呼ばれ、逆に呼びにこなくなると危ない遊びでもしてるんじゃないかと心配になり、心が休まる時がなかったはずです。

ある意味、コロナ禍で学校が閉鎖になっていた時よりもハードな状況なので、これだけでも「食事中くらい静かに食べさせてくれ」となります。

 

でも開拓時代はさらにハードです。テレビも通信機器もありません。その日自分が知り得た情報を家族でシェアするくらいしか、情報源がありません。

近くのクリークが増水してるよと奥さんに伝えたくても、子供が割り込んできたら全然話が進みません。命に関わる情報が伝えられないのは結構リスクです。

うちの場合は、コロナ禍真っ最中に、市の感染者数とか、ワクチンの状況とか、夫婦で共有したい情報があってオプさん(夫)と話していると、だいたい長男のアルト氏が話に割って入ってきました。まだ2歳になるかならないかの時で、語彙も少ないのに、なぜかしきりに話に参加しようと意欲を見せるのです。

「なんでこのタイミングで、そんなに喋り出す!?」といつも不思議でした。

ちなみに、今も状況は変わっておらず、むしろ悪化しており、食事中に私とオプさんが話し始めると、長女のキャプちゃん(0歳)まで「あぷあぷ」言い始めます。いや、キミまだ喋れてないやん!?それでも参戦してくるの!?

 

ですので、親の視点から見ると、一見、極悪非道な「子供は食事中、私語禁止ルール」は、実は正義!

 

まあ、実際はそんなルール作ったところで、守る子たちじゃないんですけどね。ウチは。